ちくま味噌

店主謹白

●店是を今についで

「味噌はこれ潤いと活力をもたらす天与の食物なり
 これを生業とし、この仕事に従うこれもまた天職なり
 我ら一同手を携えうまき良き味噌を醸(かも)しあまねく
 天下の喝采を博さんことをもってよろこびとせむ」

 お味噌汁を一日に一度も召し上がらない家庭が増えていると言われて久しいですが、忙しい現代社会だからこそ、必ずや味噌の効用が再認識されるものと信じています。
 創業以来、店是を守りつつ常にその時代のお客様の求める声に耳を澄ませ、そして人々の健康を念じ、これからの時代も過ごして行きたいと思っております。

●味噌へのこだわり

ここに味噌に関する原稿挿入予定

●「ちくま」の由来

 当社は初代竹口作兵衛松方(さくべいよししも)が元禄初(1688)年深川永代橋にて味噌醸造を始めたことを創業としております。 味噌で「ちくま」というと信州の「千曲」を想像されることと思いますが、当社の「ちくま」は創業者の故郷の地名、伊勢国乳熊郷(ちくま)郷(現在の三重県松阪市中万町)から由来しています。

●歴史の中のちくま

 江戸から東京の今日まで私どもの「ちくま味噌」はその時どきの歴史に翻弄されながらも、お客様に支えられ商い続けることができました。その間先代らの様々なエピソードがあります。
 赤穂浪士の大高源吾と俳諧の友であった初代が永代橋のたもとにあった店屋増築の棟上式の準備中に泉岳寺へ引き上げの途中の浪士達に甘酒を振る舞って(本当は日本酒だったようです)労をねぎらったこと、幕末には勝海舟の支援者であったこと、ローマ字の考案者ヘボンの紹介で輸出を試みて時期尚早で失敗したこと等々。
 味噌屋というと頑固一徹の職人気質と思われがちですが、ちくま味噌においては、どうも新しもの好きで好奇心旺盛、進取の精神に富んでいる(時には飛びすぎている)ところが大きな特徴かもしれません。


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